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2010年12月

NHK不倫ドラマ 「 セカンドバージン 」 のあっぱれな結末。

 ベタな不倫展開が圧倒的な面白さをかもし出していた、天下のNHKテレビドラマ、

     shine「セカンドバージン」shineが、ついに最終回を迎えました…!

   
 NHK特有の、見事な序盤の引き込み。ベタベタな熟女と青年の不倫展開。怖い若妻役の深キョン!

 ああ、面白かった。。。
 まさかNHK様が、不倫ドラマをやるとは。
 最近では『バクマン』(マンガ家めざす中学生のドリーミーな話。少年ジャンプ連載)のアニメもやってるし。
 正義のサラリーマンを育てるNHK様の所業とは思えぬな。

 と、いうのもこのドラマ、セカンドバージン。
 なぜ面白かったのか、結末まで見てあらためて考えてみた。
 思いっきりベタな展開、ねちっこいメロドラマど真ん中、というだけではない。
 そこには、女性から見た『不倫』というものへのアンチテーゼが、鮮やかに描かれていた! の、ダ…!

   
 まず、主人公の美熟女、鈴木京香。
 若いヤリ手青年との恋に溺れながら、愛だけをたよりに、彼を信じて強く生きるキャリアウーマン。

 そして相手役、金融王子と世間からもてはやされ、若く可愛い妻がいながらも、美熟女との恋に溺れていく青年実業(?)家。

 で、その妻深キョン。
 可愛い顔して、夫の愛のなさに気づき、やがて不倫を知って、2人の仲をギッタギタに切り裂く。

 この立派なトライアングル構造は、面白さの基本である。

   
 そしてここからは、不倫に対する三者三様の運命である。
 まず、現実(リアル)を考えてみよう。
 不倫をする男は、不倫相手との恋に燃えながらも、妻と家庭と社会的地位は、絶対に手放そうとはしない。
 そして不倫相手の女からは甘い蜜を吸い、妻を裏切りつづける。
 不道徳な輩である。許しがたき“一人勝ちの立場”である。

 そして不倫相手の女。
 いい顔をする男を信じ続け、最後には傷つき捨てられる運命にある。“かわいそうな立場”である。

 不倫されている妻も不幸である。
 信じている夫に、外で女を作られている。これまた“かわいそうな立場”である。

   
 そこで、今回のドラマ「セカンドバージン」だが、これのいいところは、その立場をまったく逆転した作りにしてしまったことだ。
 不倫をする男は、不倫相手との恋に燃えながら、妻と家庭と社会的地位を失い、最後は異国で放浪の末、銃で撃たれて地に倒れる。“かわいそうな立場”である。

 そして不倫相手の女。
 最後まで男を信じ続け、愛され続けた。最後は男を失うが、誇りをもって、キャリアウーマンとして強くいきていく。“勝ちの立場”である。

 不倫された妻。
 不倫した男を、まさしく地の果てまでおいつめてブッ殺し、自分は平然と新しい人生を生きている。“勝ちの立場”である。

 つまりこのドラマは、実際にはありえない、不倫関係の男女の立場の逆転を行うことで、視聴者層である大多数の女性に、大いなるカタルシスを与えたのだ。

   
 元来女性は、自らが性的に蹂躙されることを何よりも嫌っている。ボーイズラブに走る腐女子なんかも、その発露だ。
 嫌っているということは、長い歴史の中で幾度も蹂躙されてきた、またはそう感じたという遺伝子の記憶が、根強く残っているのだろう。
 だから正直、不倫をするような男は、どうか地位も名誉も全て失い、地の果てで這いつくばって、一人で死ねばいいと、半ば本気で思っている。
 女性は恋愛期間を終えれば、過去の男などは、さっぱり忘れることも可能だ。不倫男は百害あって一利なしである。

 その女性の本質が、見事に映像化された作品が、このドラマ、「セカンドバージン」であった。
 NHKの功績を讃えたい。と同時に、自分の持つ女性としての怒りが、人間として悲しくもある。

 最終回で、女たちは新しい仕事を、新しい恋を、新しい生き方を見つけて、力強く羽ばたいていった。
 この結末は、女の生命力の強さへの、賛美にあふれていた。

 男は死に、
 女は甦る。

 そんな時代だ。 

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