写文と真似文
――文章が上達するには、好きな作家の文章を写してみるといいよ。
と、よく人にも書にも聞く。
そうか、写文か! と思って写してみるけど、どうも文章の真髄まで迫れない。
表面の形式だけは薄くわかるけど、それだけじゃいかん気がする。
やっぱ、読んで、その世界に浸らなあかんなぁ、と思ったりする。
なので、このたび、読んで、ほほぅと感嘆した文を、真似て書いてみることにした。
~面白い本を読んだ後って、その世界観とか、文体とかが、自分の中に残ってたりしません?
~それが、自分なりのコトバで文章になって、頭の中に流れてきたりしません?
その読みたてホヤホヤのうちに、書いてみなきゃ! と思うわけである。名付けて真似文![]()
今回読んだ「ヤマトタケル」(氷室冴子:著)では、ヤマトタケルが東方遠征して、帰還するときに、尾張の国の巫女、美夜受姫のもとに夜這いしにいく(ええんかい!)というシーンがあるんだけど、そこが印象的だったので、真似て書いてみます。
――闇夜に突然現れたこの男と、私はまぐわい、人生を交錯させ、肉をやぶりつらぬく苦痛と、濃い蜜のように甘美な夢想と、天にものぼる幸福と、胸を切り裂く嵐のような苦痛と、心の膿みをさらす恥辱と、身を削り魂をとぎすます成育を、共に経験するのだろう。
この、熱い肌を玉の汗でしめらせ、上下する胸をしなやかな筋肉でおおい、純真な強い目でまっすぐ私を見ている男となら、それらを共に経験するに相応しいと――いや、そうしたいと思った。
だから、私は肌を合わせた。そしてこの男こそが、深く愛すべき、私の新たな神であると知った。
嗟々、ただ陽気にふうわりと咲く、満開の花であった私は、春の嵐の突風に揉まれ、花びらを散らされ、ねじられ、揺らされ、乱舞するふぶきになってしまった。
春の神のようだわ、あなたは。
と、あたしのコトバで書くとこうなるんだけど、参考元になった原文を、次は写文してみます。
――その夜、王子はわたしの閨処を訪れた。
けれど、小灯りが王子の片頬を照らす間もなく、王子はすばやく褌を脱ぎ、焦れたようにわたしを突き転がした。
飢えて乾いた喉を潤そうとするように激しくわたしの唇を吸い、押しつけ、そして怒ったように、ふいに身動きした。
わたしは逃げる素振りもみせなかった。
なのに王子は、赤子がやみくもに母を求めるようにわたしの乳房を摑み、咬みつき、わたしの中で泳ぎ回るのだった。
魚だわ。
あの白い魚のようだ。
(中略)
研いだ刀のような鱗をわたしの壁に押しつけ、刻みつけながら、泳ぎ回る聖なる魚。
網にからまれ、もがき、燦めく銀の鱗を惜しげなく散らしながら、わたしの海で跳ね泳ぐ一匹の、無数の魚。
わたしの目に涙が溢れ、声にならない声が迸った。
(中略)
わたしは王子のために、神を棄てた。
族人を守り、春ごとに土を新たに生かし、稔りを約束してくれる尾張の神を旧神として棄てた。
わたしの神は倭建だと、心に決めた。
もう、こりゃ、技術の差が浮き彫りですね。表現方法とかも再認識させられるし。古代の風俗ってこう表現するんやぁとか、こんなモチーフでの表現方法もあったのか! と思ったり。
あたしの文、反省点がいっぱいある。。文は長いし、同じような表現多いし。シチュは合わせて書いてないけども。
ちなみにエロ文書くのは、けっこう好きだったりします。面白いじゃんね、色んなものが内包されてて。表現技法いっぱい使えるし。
ハッ∑それが描写ってことか!
これは、ええ勉強法を開発したぞっ![]()
と思うわけです。
書いて読んで書いて読んで書いて・・・(以下エンドレス)
写文は奥が深いなあ。~![]()
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コメント
写文っすか。
子供の頃は水野良先生。青春時代は秋田禎信(オーフェンの人ね)先生。成人してからは乙一の文章にあこがれていろいろ真似してみました。
写してみて初めてわかることって結構ありますよね^^
早く自分自身のオリジナルというものの境地にお互いなりたいものですね。
投稿: スナフキン | 2009年3月13日 (金) 20時42分
う~ん、結構難しいっすねえ。
なんか技術うんぬんの前に、
書ける時と書けない時があるんすよねぇ。
気分? というか、神が下りて来るか?!
どんな時も書けるように、コンディション整えて習慣化したいんですけどね。
現在、神がトンズラしてますヽ(´0`)/
なので、書けない時には写文します
投稿: こさっぺ | 2009年3月13日 (金) 21時23分